【シャウト!シャウト!シャウト!】~リトル・リチャードの精神を受け継いだライバル、息子、孫たち~
こんにちは!
先日ロックンロールの創始者の一人、リトル・リチャード を取り上げました。
実は惜しいことに彼は今年の5月に87歳で亡くなりました。
彼の音楽からは素晴らしいパワーやエネルギーを沢山いただきました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
リトル・リチャードはロックの歴史ではかなりの重要人物なのですが、残念ながら日本での知名度はいま一つです。
今日はいい機会なので、この方が後世のアーティストたちにどれくらいの影響力があったかを実際の音盤を聴きながら振り返っていきましょう。
今日ご紹介するのはリトル・リチャードの精神的ライバル、息子、孫たちです!
それでは、いきましょう!
- エルヴィス・プレスリー/ハウンド・ドッグ
- ザ・ビートルズ/アイム ダウン
- レッド・ツェッペリン/ロックン ロール
- ディープ・パープル/スピード キング
- オーティス・レディング/「愛しすぎて」
- プリンス/レッツ ゴー クレイジー
エルヴィス・プレスリー/ハウンド・ドッグ
この曲のオリジナルはビッグ・ママ・ソーントンという女性歌手ですが、この曲は彼の代表曲ともなり、こちらのバージョンの方が有名になりましたね。リトル・リチャードのバージョンも迫力があり甲乙つけがたい出来ですね。エルヴィスはリチャードの代表作の「のっぽのサリー」もカバーしております。まさに同時代で大活躍したライバルですね。
ザ・ビートルズ/アイム ダウン
ビートルズもリチャードからの影響は大きく、特にポール・マッカトニーのシャウトスタイルはまんまリトル・リチャードです。彼らはライブの最後で「のっぽのサリー」のカバーで締めることが多かったのですが、この曲はそれに代わるレパートリーとなったみたいです。
この曲をレコーディングした同じ日にあの「イエスタデイ」を録音したそうです。
このことを友人から教えてもらった時はビックリしたのを今でも覚えております。
レッド・ツェッペリン/ロックン ロール
ツェッペリンの代表曲というよりもハードロックを象徴する一曲!
この曲はドラマーのジョン・ボーナムがリチャードの「キープ・ア・ノッキン」を叩いて、それにギターのジミー・ペイジが即興で合わせたリフが基になって偶然に生まれたそうです。ボーカルのロバート・プラントのシャウトも炸裂しています。
絶頂期だった彼らがなんと15分くらいでほぼ完成したとも言われ、個々の才能とその場の力、そして絶妙のタイミングといった「奇跡のバンドの奇跡的な瞬間」でしか生み出せないミラクルな一曲です。
ディープ・パープル/スピード キング
後のハードロック・ヘビーメタルの方向性を決めた一曲!
半世紀も前の1970年発表。今聴いてもとってもスリリングな一曲です。
この曲の詞は作詞経験のなかったボーカルのイアン・ギランが、リチャードの「トゥッティ、フルッティー」「グッドゴリー、ミスモリー」「リップ、イット、アップ」などの50年代ロックのフレーズをただ持ってきただけだと語っています。
50年代ロックの猥雑さやいい加減さが、時を越えサウンドを変えて70年代に復活したようにも聞こえます。この「イイ加減」さがロックだと私は思います。
オーティス・レディング/「愛しすぎて」
オーティス・レディングは数ある黒人のシンガーでも別格に当たると言われております。そんな彼は生前からリトル・リチャードの影響を公言しておりました。
オーティスは飛行機事故で26歳の若さで亡くなり、活動期間も数年しかないのですが、彼の歌に影響受けたシンガーは数知れず、すべての黒人音楽ファンには彼の存在はレジェンドです。
この「愛しすぎて」はオーティスの代表的なバラードです。彼の歌の凄いところは表現のレンジが広いところだと私は思います。
耳のそばでやさしく語りかけているかと思うと、次の瞬間、強烈なシャウトで思いのたけを告白するというスリリングな展開に持ち込む…。しかもそれが神がかり的に自然だったりするのです。
なぜか、彼の歌を聴くと北島三郎さんの全盛期の歌を思い出してしまいます。
プリンス/レッツ ゴー クレイジー
私が中学生の時プリンスはヒットを連発していただけでなく、音楽シーンの最先端を突っ走っていました。
彼の存在、言動そして音楽が私の心を捉えておりました。今にしてみれば、密かにアイドルのように見ていたように思います。
その彼は音楽だけでなく、在り方そのものもリトル・リチャードの影響を受けています。
私がリトル・リチャードのカセットテープのジャケットを初めて見た時、
「なんか、プリンスみたいだな」
と感じたのですが、音楽スタイルやルックスだけではなく、ゲイという共通点があったことを後々分かりました。
プリンスはジミ・ヘンドリックスやスライ・ストーンや他の先達の影響もかなり感じるのですが、このカッコイイシャウトにもリチャードの影がちらついているように私には聴こえてしまいます。
プリンスもこの世にはもういませんが、今頃リトル・リチャードと合流して天国で素晴らしいセッションをしていたら凄いでしょうね。そこにはマイケル・ジャクソンもいたりして。
そんなの聴けるのならあの世もいいかと思う音楽ファンは、世界中にいっぱいいそうですね…(^-^;
今日はシャウト!シャウト!シャウト!と題して、リトル・リチャードの精神を受け継いだライバル・息子・孫の音楽を通してその素晴らしさを紹介しました。
これをきっかけに素晴らしい音楽に触れていただけることを切に願います。
それでは、また次回お会いしましょう(^O^)/
本日ご紹介した楽曲が収録されているアルバムをご紹介します!
レイヴ完全盤(ULTIMATE RAVE)(2CD+LIVE DVD)(ライヴ映像付3枚組)(DVD付)(特典なし)