音庫知身~ある男の音楽体験史~

夫の音楽体験の歴史を辿る!どのように音楽を聴いてきたのか!?心血を注いだ音盤・楽器・機材などを紹介していくブログ

【アイク&ティナ・ターナー/リヴァーディープ・マウンテンハイ 】~ティナ・ターナーのハスキーボイスに賭けたフィル・スペクターの一世一代の大勝負~

 

夫の音楽棚を購入した順番に紹介します!27枚目

本日の棚からひとつまみは「I」列から、「アイク&ティナ・ターナー/リヴァーディープ・マウンテンハイ 」。

1966年リリース。男女のR&Bデュオ、アイク&ティナ・ターナーフィル・スペクターのプロデュースで発表した作品。この曲は昨日取り上げた「愛のチャペル」の作者ジェフ・バリーとエリー・グリニッジが書き、実質ティナ・ターナーのみがボーカルで参加している。チャート成績は全米88位、全英では3位まで上がった。

 ※人物名は敬称略 

 

 

 

「アイク&ティナ・ターナー/リヴァーディープ・マウンテンハイ」 


リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ(紙ジャケット仕様)

 

この曲はイギリスで大ヒットしたため、アイク&ティナ・ターナーローリングストーンズとともにツアーすることになるきっかけとなった。彼らはR&Bの世界ではすでにスターだったが、この曲でロック界にもその名が知れ渡るようになる。

アイク&ティナ・ターナーはこの曲をきっかけにスターダムにのし上がった。ティナ・ターナーアメリカを代表するシャウターとなった。

今回はオリジナル盤のレコードとCDを購入。合計8000円也。

 

 

私が中高生の時、ティナ・ターナーは激しいシャウトと派手な衣装でヒットチャートの常連だった。

 

そんなティナを、私は

「なんか、派手でケバいファッションや…。歌は迫力あるが…。」

と冷めた目で見ていた。

MTVなんかでも、ティナ・ターナーはしょっちゅう顔を出していたが、正直全く興味はなかった。

というわけなので、あのフィル・スペクターが手掛けていたことを、初め知った時は耳を疑った。

 

「あのシャウトしかしないシンガーをどうやって、ウォール・オブ・サウンドに仕立てたのか…?」

 

私は俄然、興味が湧き、またいつもの中古レコード店に走った。

割とすぐに見つかった(笑)。しかも、フィレスの中古アルバムでは破格の5000円!

 

「これは買いだ!」

 

当時、私の金銭感覚はすでに相当おかしくなっていた(爆笑)

 

 

早速聴いてみた。

最初はよく分からなかった。「ペットサウンズ」以上に…(゚Д゚;)

 

「これはいいのかどうなのか???」

 

音楽を聴いてそう感じた時は、当時は繰り返し聴くことにしていた。

ジェフ・バリー&エリー・グリニッジの曲、フィル・スペクターのプロデュース、必ず何かはあるだろうと信じて(>_<)

 

そうしたら、ある日、これもとてつもないものだと発見した。

 

「白人のロックとも黒人のR&Bやソウルのどちらでもない、白と黒の音楽が融合せずに混在していて混沌としている。」

このアイク&ティナ・ターナーの「リヴァーディープ・マウンテンハイ」と同じような感触のレコードを私は聴いたことがない。

 

彼ら自身の再録盤も含めてカバーレコードも何枚かあるのだが、どれもオリジナルバージョンとは似ても似つかないと私には思える。

 

私はこれを聴く時は必ずステレオのスピーカーで大音量で聴いていた。

でないと、この音楽の良さが分からないような気がしていた。

 

音楽を聴いているのではなく、全身でこの音を浴びている感じにしていた。

 

おかげで、この曲を聴く時は近所からクレームが何回も来てしまった(笑)

 

これを作る直前、フィル・スペクターは仕事上で数々のトラブルを抱えていて、音楽業界から追放されそうになっていた。

そんな彼が、今まで出会わなかったティナ・ターナーの強烈なハスキーボイスに賭け、一世一代の勝負に出た!結果は惨敗。翌年自分のレコード会社を廃業することとなる。

 

 

しかし、イギリスで大ヒットし評価が上がったおかげなのか、解散寸前のビートルズを手掛けることにつながる。

 

この曲を聴くとフィル・スペクターの実験精神やら怨念やらが感じられ、とても身につまされる思いがこみ上げてしまう。

自分の理想の音楽やビジョンに誠実に向かえば向かうほど、自分と周りとの軋轢が生まれてしまっていたのは想像に難くない。

 

ビリー・ジョエルの「オネスティー」の歌詞にもあるように、誠実さを追求していくと人間はどんどん寂しさを抱えてしまう存在なのだろうか。 

Honesty

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購入履歴26枚目の記事はこちらです。 

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この記事に出てきた「ペットサウンズ」「フィル・スペクター」についてはこちらをご覧ください。 

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 『音庫知身』ー妻からひとことー

ティナ・ターナーという名前は知っていたけど、私はこのアルバムを聴いたことがなかった。この記事の「妻からひとこと」 を書くためにはじめて聴いた。

私ははっきり言って音楽ジャンルに詳しくない。ジャンルを超えて「イイものはイイ!」という感性で音楽を楽しんでいる。このアルバムも楽しめた!

アルバムを聴いて、私の知っている日本人歌手で言うと「和田アキ子」さんがパッと浮かんできた。力強い、頼れるシャウトと歌声、そしてその中に秘められた祈りのような存在をも感じられる。

このアルバムを聴いて、私の中の「表現する人間の内側が溢れ出る魂の歌い手」の一人になったことは間違いない。

 

 

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※累計金額は概算。夫が購入した時点での金額であり現在は価格が違う場合があります。

 


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